MacBook Proを買いました。

こんにちは。MacBookを買い換えました。

前のやつの動作がめちょくちょ遅くなったし、前の画面が13インチだったんですが、15インチくらい広いといいなーと思っていたので。そんなことを考えたタイミングで新しいバージョンが発表されました。キーボードの上の方にタッチバーっていうタッチパネルがついたやつ。そっちはUSBのポートが無いのでやめました。1つ前のモデル、2015年発表のやつを買いました。新しいのが出たおかげで安くなったしなによりUSBのポートがあるから。コマ撮りの撮影の時に、カメラと繋ぐのにUSBケーブルを使うのです。ケーブル変換はありますが、そういうのをかますとデータ転送でエラーが起こる可能性があるからね。1日に千回以上シャッターを切って、1度のエラーもいやだからね。
今持ってるやつよりも賢いんだし。
ちなみに編集なんかもMacBookでやってしまいます。家にiMacも持ってますが、そっちの方が古いので賢さがちょっと弱いってのと、編集作業は小さい画面でも全然できるし、マウスなくてもトラックパッドで作業するのなれているのです。

パソコンを新しく買って最初にするのが単語登録です。ユーザー辞書に漢字変換とかをそこそこ登録します。「泰人」を真っ先に登録しますね。次にやるのが「コマ撮り」と「コマドリスト」、いまなら「コマコマ隊」「コマドリル」も登録。

それでここから便利な技的なものを紹介したいのですが、僕は「をを」と打って変換をしたら自分の電話番号が出るように単語登録してます。「ををを」と打って変換したら住所です。そして「ほりんご」って打ったらHotmailのアドレスが、「じりんご」って打ったらGmailのアドレスが変換で出るようにしてます。

もともとパソコンで使うアドレスを「ぎんりんご」で登録してました。最初に買ったパソコンが銀色ボディのG5だったので。そのあとHotmailとGmailを使うようになって「ほりんご」「じりんご」って。これ「ほっとめーる」とかに登録してると文章の中で「ホットメール」って打ちたい時に困るのです。なので絶対に文中に出てこない架空の単語にしました。「をを」とかもそう。「電話」とかって普通に文章に書くからね。
うーん、紹介しておいて思ったけど「ほりんご」は変だなぁ。「めあほ」(メールアドレスHotmailの意味)とかどうでしょう。

パスワードはそういう登録をしてませんが、キーボードを右手だけで入力できる単語にしてます。両手を使って入力するより楽です。それをスマホで入力するときには関係ないことになるけど。

ではでは、今日はこのへんで。

理由付けができるようになるトレーニング

前回の日記で理由付けの必要性みたいのを色々と書きましたが、今日はそのつづきです。

理由付けができる能力というのは感性というよりも言語能力です。必要なのは感性ではなく賢さです。なのでアートをしたい人には苦手だと思います。でもですね、理由をつけれる人の方がいい作品をつくれるもんです。それを今日は語ります。

なぜ理由がつけれないのか。どうやって理由をつけれるようになるのか。

理由がつけれないことの大きな原因に「選択肢の中から選んでいないから」があります。たとえばイラストを描きたいときに中学とか高校の頃にPainterやsaiとかのペイントソフトをはじめて知って、それ以来ずっとそれで描いてきた人に「なんでペイントソフトで描いてるの?」と聞いても「いや、これでずっと描いてきたから」としか言えません。でも水彩画や油絵や色鉛筆を一通り触った上でデジタルツールを使ったとしたら「これにはこういう特性があって、こういうのに向いているから使っている」と理由が説明できます。それぞれの長所と短所を分かった上でツールを選ぶ。そうすれば、選んだツールの特性に合わせて絵の内容も変えれたりして、作品はさらに力を増すでしょう。

でも自分が選択肢を1つしかしらなかったら、そのツールがもつ長所も理解しきれません。そのツールを使ってる理由も説明できません。だから、自分がやろうと思っていること以外の選択肢を知っておけ、という話です。

実際に自分で作れるのなら、1度は手を出しておくべき。映画とかだとそう簡単には作れないから、他人の作品を多く見ておくということ。

コマ撮りを作るならコマ撮りだけでなく、実写映像と3DCGのアニメーションとどう違うのか、それぞれ何が得意で苦手なのかを考えます。

いろいろな画材を使えるようにするのは自分の武器を増やすという形だし、コマ撮りに対して実写や3DCGを見るのならライバルについて知るという形になりますが、どちらも多くある選択肢を認識した上で自分がどれを選ぶかということです。

理由を言えないのはこの選択肢の多さを認識してないからです。いまは技術的な例えでしたが、かっこいい or かわいい、テンポがいい映像 or スローな映像、日本的 or 欧米的、とかとか作品の方向性や演出にだって多種多様な選択肢があるんです。それを認識しておこうということ。

単純な言い方ですれば、知識と経験が少ないのが理由付けが苦手な原因ですね。知識と経験があれば、そこからいろんな理屈をこねれるようになります。

とは言っても作品を作るときは理屈よりも思いつきがきっかけだし、最初からわりと完成形のイメージが出てしまうでしょう。そんなときも「こうではなく、こっちにしたらどうなるか」を考えるといいです。そして一人で考えるだけでなくその別案を友達に聞いてみるといい。「そっちがいいね」と言われたらそこには何かがプラスな理由があるわけで、そのプラスの要素が作品全体の方向性とあっているかどうかを考えるきっかけになります。そして「変えない方がいい」と言われた場合も同様で、変更したら何かマイナスがあるから変えない方がいいとわけで、作品全体の方向性と何がずれていたのかを考えるきっかけになります。

だから自ら選択肢を一度増やすことを考えるべきです。もしもキャラクタの性格が違ったら、あるいはキャラの性別も違ったら、この形が違ったら、色が違ったら、アングルが違ったら、たらたらたら。プロはそういう他の可能性について真剣に考えます。打ち合わせのときに他の可能性をあげまくります。そして散々話し合ったあげくに「やっぱ、最初のがいいね」となることだって頻繁にありますが、そのときには「なぜこれがいいか」をしっかり言えるようになっているわけです。「他ではなくてこれがいいんだ」と言うために他を考えておくということです。

というわけで選択肢をいろいろと知っておくのが理由付けができるようになる方法だと思うのですが、それとは別で友人から聞いたトレーニングを紹介。それは

「好きな作品の好きな理由を説明する」

これですね。まさにそうだと思う。なぜそれがいいのか理由を考えていれば、自分の作品のときも理由を思いつけれるようになると思います。あとこれ文章にした方がいいと思います。日記とかレポートみたいにかな。文字にするいうのはぼんやりしたイメージに明確な形を与える行為なので。自分の考えがはっきりしてくると思います。また理由付けは他人に話すことなので、言葉で納得してもらわないといけないので、あらかじめ言葉でトレーニングするのは有効です。

逆に「つまらないと思った作品のつまらない理由を説明する。自分だったらどうするかを考える」も有効だと思います。これはこれで面白い。

まとめた結論を言うと「感性だとか直感だとか、ぼんやりした思いで作品を作ってる場合じゃない!いろいろと考えなさい!」ということだと思います。

お互い、がんばりましょう。

作品に理由付けが必要なわけ

はい、こんにちは。泰人です。

先週の火曜日に静岡産業大学にお邪魔しまして特別講義というのをしてきました。自分の学生時代からいまの仕事に繋がるまでを喋ってきました。その後に学生さんから出た相談がこちら。

「作品を作るときに先生から理由を説明しろといわれて困っています」

ありますよねー、おそらく多くの学生さんが悩んでいることなんではないでしょうか。理由をいろいろと説明するの難しいし嫌ですよね。「面白いと思ったから作った」以外に語りたくないですよね。芸工大の卒業制作にも論文をつけないといけませんでした。そして申し訳ないですが僕はそこから逃げました。『オオカミとブタ』は卒業制作ではなく完全な趣味として作ったものです。論文が嫌だったのでプログラミングが専門のゼミに入りました。C言語を使ってPhotoshopのフィルタを自作するみたいなことです。そっちはアルゴリズムの解説をしたら論文としてOKだったのである意味で楽でした。逃げただけじゃなくて前向きな理由を言えば「卒業をしたらプログラミングなんて勉強しないだろうからここで一回勉強しておこう」というのもありました。

さてさてそれで働き始めて6年くらいたちますが、だんだん理由付けについてわかってきたので「理由付けが必要なわけ」と「理由付けが出来るようになるトレーニング」を書こうと思います。

まずは「理由付けが必要なわけ」から。

学校の課題では理由を求められると思いますが、働き始めたらもっと理由を求められます。2つの方向から求められます。1つめはクライアントに説明する理由。CMをつくるとしたら「かわいいCM」を作るのか「かっこいいCM」を作るのか、どちらがより良いのかをクライアントにプレゼンで説明しないといけないわけです。この場合「商品がかわいいので女性にうけるようにかわいいCMにしましょう」と言ったり「御社はこれまでかわいいCMだったから、ここでかっこいいCMにして新しいユーザーを獲得しましょう」でもなんでも。(こういうことを考えるのは基本的に広告代理店の役目です)その理由とかCMを作った効果を理解してもらわないとクライアントはお金をだしてくれないわけです。「なんとなくいいCM作ってくるんでお金ください!」と言っても予算はおりません。

僕の場合ですと「コマ数は10fpsか8fpsがいいと思います。なめらかに動きつつもコマ撮りらしいカクカクした動きになるのでアナログ感とか手作り感を表現できます」みたいなことを言います。

そして理由が必要になるもう1つの方向が、スタッフに向けての理由です。監督というのは英語でDirectorですが、これには道案内人という意味があります。映像を作るときには監督以外にカメラマン・照明マン・美術・スタイリスト・メイクさんなどなどいろんなスタッフがいて協力しあっていくわけですが、これを山の中を進む団体だとしたら、監督が「あのかっこいい山をめざそう!」と言わないとみんなで迷子になるわけです。目的地がハッキリしてないとスタッフそれぞれがうろうろと歩いて結局どこにも辿り着けない作品が出来上がります。でも監督が「あの山(かっこいい系映像)に登りたーい!」と言う。そしてみんながそれに納得したらそちらに迎えるわけです。そのときにも監督からスタッフへの理由付けが必要になります。「こういうロケーション撮影がしたい!だってこういうシーンを描きたいから。視聴者にこれを分かってもらいたいから」などなど。そしてそういう目的意識が高いとですね次にスタッフからの提案がもらえるんです。「監督、かっこいい映像にしたかったらこういうアングルで撮影したらどうでしょう?」「こういう照明機材を使うといい感じにかっこよくなりますよ」とかとか。

そして技術屋たちも理由をつけます。「手持ちカメラで揺れながら撮影すれば、登場人物の不安を表現できます」「ロングで撮影すればこういう意味がつけれます」「この色を使えばこういうイメージになります」のように理由をつけて、つまり目的意識のある選択肢をみせてくれます。スタッフたちは一流であればあるほどそれぞれがいろんなスキルを持っていて、やれることの選択肢がたくさんになります。そのときに元々の作品の目的地がハッキリしてないとバラバラな技術の寄せ集めになります。それを1つの方向性に向けていくためにも色んな場面で「この方向に向かっているから、このやり方でいこう」という説明が必要になります。

逆に、どちらでもいいなって思うときにも理由があるとよいです。例えば「主人公のスーツの色は青と黒どっちがいい?」みたいな。「どっちでもいいじゃん、それでセリフが変わるわけでもないし」と思うかもしれませんが、そんなことはなく「青色なら若さを表現できる。黒色なら真面目さや落ち着きを表現できる」という理由がつけれます。「スーツだったら色はなんでもいい」という作品と「スーツの色にも理由をつけて演出の1つにする」作品のどちらがよいか。最初の明確な方向が決まっていればそれに則って小さなものごとの選択を決めることができ、それが小さな加点として作品全体のクオリティをあげていくことになるはずです。

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ここまでは明確なクオリティにつながる理由づけの話でした。もう1つ精神的な感じの話を。作品を作るときに理由を説明できずに「なんとなくこれで」となってしまっているのは自分の中で作りたいもののイメージがほわっとしているからです。まあ、最初はそうだと思います。みんなほわっとしてます。理由や理屈を考えてから作品作るを始める必要なく、理由は後付けでも全然いいです。というか大抵の人はそうだと思います。後付けで理由をつけるというのは自分の作品についてや自分の心の中をじっくり観察する行為です。なんで自分はこれを作りたいんだろうを考える行為です。これはやったほうがいいと思う。なんとなくで作っていくといつか作品が作れなくなります。「友達を笑わせたいから」とか「前回はこういうのを作ったから、今度はこういうのを作ってみよう」とかそういうのでいいから自分がなぜ作るのかは考えたほうがよいです。

そういう目的意識がしっかりしてないとですね、作品を誰かに見せたときにそれが上手くいったかどうかが分からないことになるんですよ。辛い料理を作って食べてもらって「辛い」って言われたら成功で、逆に「甘い」って言われたら失敗というのはわかると思います。でも自分で辛いか甘いかわかんない料理をつくったら「辛い」と「甘い」の感想たち全部が成功でも失敗でもないものになってしまう。どんな感想が返ってくるのかの実験だったらそれでもいいですが、そういうのばっか作っても作家としては前に進まないかな。すべてのことは次の作品作りに活かせばいいわけですが、そのためにはしっかりを感想を受け止めて反省をするためにも目的意識はしっかりしておいた方がよいでしょう。それが理由を考えることにつながると思います。

ま、ま、まあ、まあ、個人の感想です。いち意見です。

学校の先生に「これを作った理由を説明して」と言われてもね、たぶんやる気はでないと思いますが、将来仕事になったときにはクラアントやスタッフや自分に対していろんな場面で説明をしないといけなくなります。その練習だと思って、頑張って下さい。

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次回、「なんで理由付けができないか」「理由付けが出来るようになるトレーニング」「マスオさん、海に帰る」の3本です。来週も見てくださいね。じゃんけんぽん!うふふふ〜。