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2023年12月22日

関係性萌えについて考える / ビートルズ『機動武闘伝Gガンダム』『RRR』

「関係性萌え」という言葉を知りました。いままで考えてなかったことなんですがちょっと考察。

※この記事は映画『RRR』のネタバレがあります。

きっかけは「広告」という博報堂が出してる雑誌(?)のvol.4「虚実」という本の中に出てきた話。

本のほうもとても面白かったです。
https://www.hakuhodo.co.jp/news/info/96145/

内容も面白いけど表紙も面白かった。「真っ白な表紙の本」の写真が表紙になってる黒い本です。

その中で音楽の音楽のスターについての記事の中にこんな言葉がありました。

引用

照沼:そんなビートルズは、デビューしてすぐにイギリスで人気を獲得しました。エルヴィス同様、やはり当初はティーンエイジャーの女子たちがそのファン層の中心だったわけですが、ビートルズの何が彼女たちに受け入れられたのでしょうか?

田中:やはり何よりも4人それぞれのキャラクターと、それが組み合わさったときの魅力ですね。もちろん、彼らの音楽やビートの魅力あってのことではあるんですが。バンドって、ひとりずつのキャラクターが明確に立つという点では5人組より4人組のほうが偉いんですよ(笑)。とくにビートルズの場合、その4人のキャラがとても明確だった。皮肉屋でクールなジョン・レノン、ファニーで親しみやすいポール・マッカートニー、寡黙でハンサムなジョージ・ハリスン、おどけやで誰もが2番目に好きになるリンゴ・スター。さらに、そんな強いキャラクターを持つ4人の“関係性萌え”がとにかく強力だったんですね。

そういう意味では、嵐やBTSの魅力とまったく同質のものだと言えると思います。同性の複数人が彼らの間でしか通じないジョークを使って親密にワチャワチャしている、その関係性が何よりも多くの人を惹きつけた。

引用ここまで

アイドルグループを箱推しするってこういう感覚なんですかね。
僕はアイドルグループとか好きになってこなかったので、そんな感覚があるなんて知りませんでした。

箱推しのアニメ

『機動武闘伝Gガンダム』も主人公が5人くらいいて、それが女子にウケたから主人公が複数いるってシステムがそのあと続いたって話もあったな。ガンダム詳しくないから違ってたらごめんなさい。

日常系のアニメで女子高生が部活をやるっていうのも関係性萌えなのか。その中で一番好きなキャラは決めるかもしれないけど、箱推しもするってことか。
なるほどなー。

男子2人もの

引用文だと関係性萌えは女性の方が持ちやすいって感じになってるけど、その流れで言えばBLも主人公は絶対に2人なわけで、その関係性を描くことが重要なテーマ。ジャンルの名前にラブっていう関係性を表す単語ですね。『黒子のバスケ』『ハイキュー』も女子に人気だそうですが、それは主人公が男子2人という構造があるからなんですね。

『ワンピース』も男子が好きになるのはルフィとかゾロとか単体だけど、同人誌的に好きになるならゾロとサンジとか常に2人なのか。

ドラマや映画にも「バディもの」ってくくりがあるけど、それも関係性を描く作品なのか。

前に書いた記事「敵は2人出せ」っていうのにも通じるかな。

『RRR』

僕はインド映画の『RRR』が大好きだけど、あれも2人の友情を描いているのが良かったもんな。どちらか1人だけを好きになるってことじゃないわ。最初はお互いの素性を知らない2人が絵に描いたような理想の友情を作ってて「これは美しいけど嘘なんだよなー」って切なくなって、後半はお互いの正体がわかって裏切られた気持ちになったりしたあとの本気の友情を描いてて熱かった。前半も後半も良かった。

2人の関係性が最初から仲良しってのもイイんだろうけど、仲が悪い状態から良くなるっていう関係性の変化が良いんだろうね。それが人間ドラマなのかな。

自分のこと

もしかしなくても、僕はけっこう1人で遊ぶのが好きだったし(友達はいたけど少数)、コマ撮りをはじめたのも1人で映像制作ができるからが理由だったし、チームでやるスポーツにあんまり興味ないし、グループ活動に憧れもないから関係性萌えが僕にそもそも無いのかも。

学生時代に1人でいたからこそグループでの青春に憧れがあって関係性萌えを持つ人もいると思う。

受け手もいろいろいるか。


サムネイルはビートルズの似顔絵を諦めたやつ。

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