ずっと前ですが、ツイッター(現X)で見たコメント
「3DCGとコマ撮りはキャラクターの作画崩壊がおきない」
たしか書いたのは3DCGアニメーションのプロの方だったはず。作画崩壊がないから良い、みたい書き方だったかな。ちゃんとは覚えてないけど。
確かに3DCGも人形もモデリングができればポーズやアングルを変えても顔のバランスは変にならないですが、それを「作画崩壊しないから良い」というのは違う気がする。それを書きたい。
好きじゃない作品
個人の感想だけど、3Dモデリングからアニメ風にしたアニメって好きじゃない作品が多いです。画面にパワーがなくてつまらない印象。もちろん良い作品もありますが、ダメなのが多い気がする。表情とかアクションとか好きじゃないなーってのがけっこうある。これってキャラの造形がいつも変わらないからなのでは?と思っている。
手書きアニメだったらキャラの感情によって作画の雰囲気が変わるはず。
例えば、キャラが怒ってたら目が見開いて大きくなる。
殴るときは拳に力が入って腕や手が少しだけ大きくなる。
激しいシーンはタッチも荒々しくなる。
ってことを手描きなら微妙な誇張表現を自然とやると思う。
でも3DCGでボーンを動かしてるだけだと、どのシーンも同じ形のキャラが演技してて、何も誇張がない。それって感情がキャラにこめられてないってことで、それは作画崩壊よりもつまらないことになってないかな。
プリキュアは微調整している
プリキュアのエンディングってよく3DCGでつくったキャラがダンスするんですけど、これはクオリティが高いと思ってます。
それのメイキング記事を読んだことがありまして、髪のなびきかた、服のゆれかた、目の位置をカットごとにすごい微調整していると。
アングルによっては目の位置がよくないから目の位置やハイライトの入り方を変えているそう。立体物としては間違ってなくても画面上の2D的にみたらバランスがとれてないってことで、CGアニメーターから上がってきたカットに監督が細かく修正指示を出しているそうです。
やっぱりそういうことやってて、かわいいプリキュアの動きになってる。僕も娘と一緒にプリキュアを見てましたが、エンディグのダンスは違和感なく好きでした。
つまりモデリング1個つくって完成ってことじゃない。
よくする手間をどこでやるか
手描きのアニメだと作家の手で意識的にも無意識的に微調整がされるけど、3DCGソフトは誰でも使える便利なツールだけど、演出を微調整する手間を自分たちで意識的に用意しないといけないってことかな。
3DCGはもっと発達するだろうから、そのうち「なんか好きじゃないなー」って思う作品も減ってくるのかな。さいごはアニメーターと演出家の腕にかかってるくるんだろうけど。
それでコマ撮りはどうなんだろうって。
カットアウトアニメで関節の場所をガッチリ固定してる人形だと、動きが気持ち悪いなって思うときがあります。生きてない感じというか人形っぽい。不気味の谷に落ちるときがある。
だから僕がカットアウトするときは、できれば関節はブルタックで止めてパーツがずれるようにします。そっちのほうが動きが自然に見える気がする。
完全に立体な人形のコマ撮りだと不気味の谷は感じることはないかな。「これは人形だ」っていう前提で見るからかな。
人形の表情
人形だと目とか口のパーツのバランスは変わらないから作画崩壊おきないって言いたいけど、まぶたの付け方でミスすると変な顔になる。左右で目の角度が違うってことは起きる。
『ナイトメアビフォアクリスマス』のジャックみたいに顔ぜんぶを置き換えするアニメもあって、硬い人形のイメージではない生きた感じをだせる。演技の幅がふえるってことで良いけど、1つ1つの表情がちゃんとしてても、パーツを置き換えた時の変化がおかしかったら作画崩壊みたいなことは起きるよね。
つまりコマ撮りアニメーションだって、人形をつくる職人さんやアニメート職人がちゃんと仕事をやってるから作画崩壊おきてないってだけじゃないかな。
『JUNK HEAD』は目のないデザインにしてアニメートの労力を下げたみたいな監督のコメントがあるんだけど(失敗しないようにしたみたいなニュアンスだったと思う)、たしかに目もなくて表情も変化しないキャラクターなら作画崩壊はおきない。この戦略も好きです。
夢の全身置き換えアニメ
人形アニメって人形の骨格で演技が制限されるって普通にあるんですけど、可能ならシーンごとに体のパーツを置き換えて、そのシーンごとに適したデザインの人形をつかうってことできないかな、パンチの瞬間に拳を少し大きくするとかね。そんなことをボンヤリ考えます。
逆に顔があまり動かない人形アニメも十分に面白いですけどね。でもやっぱり「人形だから」っていう前提で見てるからかな。
不気味の谷を超えて良く見せるか、超える手前で良く見せるかって感じかな。
なんにせよ3DCGもコマ撮りも努力をしないと良い作品にならないですよね。
考察の余地あると思いますが、今日はここまで。
