人を動かす知的なプーさんの旅

最近読んだ本の記録をつけておこう。最近といってもここ2〜3ヶ月のことだと思う。

 

kotoba
『人を動かす秘密のことば』
前田知洋
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尊敬するマジシャン前田さんの本。内容はよく知らずに買いました。
人との会話のなかで、嘘をつくことつかないこと、あえて言わないこと、会話のキャッチボールのしかたや、ボディランゲージなどなど、会話についての前田さんの考えが多数書かれている本。前田さんの過去の経験の紹介もあって、事例や内容や扱うテーマもものすごく多岐にわたっています。とてもおもしろい本。やはり前田さんはいろんなことを考えてマジックをされてるんだなというのがわかる。

 

kyorikan
『知的な距離感』
前田知洋
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おなじくマジシャン前田さんの本。2冊つづけて読みました。こちらはコミュニケーションにおいて、相手との距離とプライベートエリアについて書かれた本。人とのやり取りの中で嫌われない距離のとりかたや、自分のプライベートエリアの見せ方によって相手にどう思われるかなどなどが書かれてます。距離感やプライベートエリアについて考えたことがなかったので、面白かったです。ただ、読んだからといってすぐに距離のとりかたが上手くなるかというとそうでもないと思うけど、映像の演出を考えるときにチラっとプライベートエリアについて考えてもいいかも。タイトルが素敵。

pooh
『プーさんの鼻』
俵万智
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短歌の歌集ですね。そんなに読んでないけど俵万智が好きで、子供も産まれたし、なんとなく知ってたのでこの歌集を買ってみた。よかった。タイトルにもなっているこれ、いい。

生きるとは手をのばすこと幼児(おさなご)の指がプーさんの鼻をつかめり

そうだなーって。この歌のときにこの子が何ヶ月なのか知りませんが、うちの娘(3ヶ月)も手をばたばたさせています。
もっと好きなのはこれ。

湯からあげタオルでくるむ茹でたてのホワイトアスパラガスのようだね

そうだなーって思う(笑)。もく浴やる度にこの歌を思い出す。

 ragos
『旅のラゴス』
筒井康隆
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全然面白くなかった。アマゾンのレビューだと星4.0。評価は高いし、そこそこ有名な本だと思うので読んでみたんですが、ダメでした。主人公が無駄にモテるんですよ。そこが嫌。ラゴスは旅をしていくんですが、行く先々でモテるんです。最初に少女に好かれて、次に奴隷になったときにある女性と夫婦にならざるおえなくなって夫婦生活をして、その人を捨てて旅に出て、次の場所では二人から求婚されて仕方なく両方と結婚するのに、また勝手に旅にです。どれも自分にはその気がないのにモテる。しかもラゴスは頭がいいからどこにいっても重宝がられる。その気がないのにみんなにチヤホヤされる!なんか最近のラノベの無気力で何でもできるハーレム主人公みたい、とか思った。別にそんなラノベは読んだことがないですが。

そうだ、前に『残像に口紅を』を読んだ時もダメだった。まったく好きになれなかった。ちなみ『残像に口紅を』は世界から1つずつ文字が消えていくというメタ的な話で章が進むにつれて小説で使える文字数が減っていくというもの。主人公とその友人だけがその文字が減っていくというルールを自覚している。そっちの小説でも突然に「文字数が制限された小説で性描写ができるかやってみようぜ」ってメタ発言をして主人公が浮気してセックスのくだりが長々と続くし。セックスをはじめるの意味がわかんないし、なんで嫁さんとしないのか。そのモテ願望は何なん?!僕が草食系なのか?
というわけで、僕にとって筒井康隆がダメなんだと思う。村上春樹もその点で好きじゃないですなぁ。

あと、この小説はSFなんだけど、SF作品としても好きになれなかった。SFは好きなんだけど、SFの中でも好きなものと好きじゃないものがあります。まあ、なんでもそうか。星新一とか全然好きじゃない。好きなのはフィリップ・K・ディックとか。

この小説がよくないとかではなく、好みがあわなかったということです。
長々と好きじゃないことを書いてしまった。なんでなんだろうね。好きな方を長く書けばいいのに。

あ、文庫版のこの表紙はいいと思う。