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PCM

こんにちは。
娘と嫁さんが東京にやってきました。赤ちゃんって赤ちゃんの匂いするよね。あまい牛乳みたいな匂い。うんちはレーズンをいれたカレーの匂い。

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PCMというもののセミナーを受けてきました。コーチングの越智さんからすすめられて。心理学的なものです。

サイトはこちら。
https://www.kcj-pcm.com/

すっごい面白かった。面白すぎてびっくりした。いや〜、びっくりしたわ〜。

人の性格を6個の要素の組み合わせで説明したものなんですが「6個のタイプに分ける」ではなく「6個の組み合わせ」というのが画期的。自分と似た人とは仲良くなりやすく、似てない人とは仲良くなりにくい。だけどその人の気持ちが全くわからないわけではなく少しはわかる、みたいなことがこの理屈で説明出来る。他人と同じ要素を自分も持っていて、その度合いが違うだけなのだと。

このセミナーを申し込むと45個ほどの質問に答えて、自分の心の度合いも測定してもらえます。

僕はシンカー(論理的思考を好む)がベースで、その次に強いのがハーモナイザー(調和を好む)でした。職人気質のイマジナーが少なかったのは意外といえば意外。

pcm_taijin

自分がどういう考え方をするのかをこの図をもとに全部解説してもらえて、いままで悩んでいたことが明確にわかってすごくすっきりしました。シンカーとパシスターに挟まれた葛藤のハーモナイザー。それが泰人らしいです。

どうやらPCMについては書籍とかの情報発信をしていなくて、知りたかったらこのセミナーを受けるしかないよう。そういうビジネスモデルでやっているんでしょう。なのであまりここで詳しくは書かないけどもPCMがすごいと思うところをいくつか書いておきたい。

6つの要素のどれが強いかによってその人の考え方が違うという話なんですが、PCMではそれらを「どう行動するか」で説明している。それがすごい。よくある心理テストとか適正職業診断とかで「あなたの性格は~で、普段はまじめですが~、時には優柔不断で~、他人の目を気にして~」などの内面についての説明ばかりじゃないですか?しかも誰にでも当てはまりそうな感じの言葉。そもそも心の内面について説明されても、自分の心も他人の心もわからないんですよ。真面目だとか不真面目だとか、言われても半分はしっくりくるけど、半分はしっくりこない。どちらでもある気がするし時と場合によるでしょって話。

でもPCMはその心の動きからどう行動するかを説明しているので、自分が何かの行動をした時の心の動きがわかるし、他人の行動をみたときに「あ、この人はこういう考えでこの行動をしているのかも」と思える。

この行動の説明がまるであるあるネタで「あー、そういう人いるいる~!」という感じ。セミナー中はびっくりするくらいあるあるネタを聞かされます。そしてそいういう行動の原因となっているその人の考え方を教えてもらえます。「真面目な性格の人っているよね」よりも「こういう話し方の人っているよね」のほうが具体的で確実に認識できる。

行動は目に見える。行動は客観視できる。内面だけの説明をされたって、他人も自分も客観視できない。

これね、コーチングとかアクティブリスニングとかと結局のところ同じ理屈になると思うんですが「自分を客観視できると冷静になれる」んですよ。そして「冷静になれれば、ストレスから逃れられ、その場に適した行動をとれる」ようになるはずなんです。そこには努力だとか思いやりだとか成長だとか、そういうものは要らない。知識と冷静さで自分の内面に対処できる。だからこれらは有効なんだと思う。精神論とは違う、ドライで優しいやり方。

それとPCMはこの性格の説明で終わらない。PCMprocess communication modelの略でして、「自分と違う性格の人とどうやってコミュニケーションをとったらうまくいくのか」ということをメインとしているのです。自分の会話の仕方を変えることによって周りの人と上手くコミュニケーションをとろう、というのが目的。

残念ながら僕が受けた第1回目のセミナーだと6つの要素の説明までで終わってしまい、コミュニケーションをどうすれば良いのかまでは教えてもらえませんでした。

PCMについての説明はこのへんで。詳しく聞きたい人は言ってくれたら泰人が2時間でも3時間でも話すよ(説明大好きシンカーだから)。兄には3時間くらい話して、めっちゃ面白いって言ってこんど受講するらしい。PCMは本当に面白いからみんな受けたらいい。

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こんなのを勉強してどうするんだ?という話なんですが、僕は他人と仲良くなりたいんです。

声を大にして言ってもいい。

人に好かれたいんです。

人に嫌われたくないんです。

いま周りにいる人たちと死ぬまで仲良しでやっていきたいんです。

新しく出会う人には「いい人だな」って思われたいんです。

そして人と上手くつきあっていく手段があるのなら、それを手に入れたい。心理学が有効ならそれも勉強したい。

切実にそう思っているのです。

【 好かれたい 】

断捨離のタイミングとDNA

断捨離をたまにします。
1度に沢山捨てるというのではなく、毎日1個何かを捨てるというもの。本当に毎日するわけではないので「あ、今日は何か捨てるか」って思いたって断捨離します。どういう時にそんな気持ちになるかというと、1日ごろごろしててろくに仕事をしなかった日かな。断捨離すればちょこっとだけ何かを成し遂げたような気持ちになれる。

何を捨てるかというと、明らかに着なくなった服とか穴があいてる靴下とか、無駄に多いボールペンとか、何十本とあるUSBケーブルとか。そういうのを断捨離の気分のときに1つずつ捨てるんです。

断捨離をしばらくやってみてわかったんですけど、物が多い状態より少ない状態の方が日々の生活が楽ということ。(全てがそうとは言えないけども、とは断っておいて)

例えば服。いつか着るかもしれない服をためてタンスがパンパンになってると、毎日服を出し入れする時に大変なわけですよ。欲しい服がすぐに見つからないし、しまうときはギューギュー押し込まないといけないし。2〜3着くらい服を減らしたら、スペースに余裕ができて取り出すのもしまうのも楽。それに気づいたときにちょっと感動しました。いつかその服を着るかもという未来の1日のためにその前の364日が圧迫を受けているんですよ。そして、そのいつかって実は来ないし、そのいつかが来たときにその服が無くっても別の服を着ればいいんですよね。服をちょっと減らすと365日が快適。

ボールペンもそう。沢山あっても困らないって思ってたけど、ボールペン以外のものを見つけるのに時間がかかってたわ、って気づきました。つまり沢山あって困ってたわ。

「これは捨てようかなー?どうしようかなー?」って悩むわけですが、1度捨ててしまえば後悔してももう遅いから、悩む必要がなくなる!!後悔しつづけたらマズイですが、悩まなくなるというのは気分が楽になると思いました。

捨てるのを毎日するってのがよい気がする。一気に捨てて失敗することもないし、徐々に自分に必要な数を見極めていくのがよい。じっくり生活を見つめ直すって感じ。

ここですごい余談をしますね。生物のDNAの長さって生物の種類によってマチマチらしく、進化してる方がDNAが長いとかってこともないそうです。それで一番DNAが長いんじゃないか、と言われてるのがとある両生類なんです(名前は忘れちゃいました)。その話を大学の先生から聞いたんですけど、先生曰く、その両生類は水中から陸上に上がる進化のころ生き物なので、水中の呼吸と陸上での呼吸の両方の遺伝子を持ってるってことなのでは、と。その後に進化した生き物は肺呼吸の1択になってるから、いらない遺伝子は無くなったんじゃないかと。先生はそういったんですよ。

つまり、変化するときは持ち物が増えちゃうってことですよ。そのあと、方向性を見定めると捨てれるものが分かってくる、という話なんじゃないかなー。

だからね、若い人は断捨離しなくていいかなーって思うんだよね。してる人がいるのかしらないけど。
なんか、若いうちは色んな欲望にしたがって、趣味とかも増やして、物をふやして、煩悩も増やして、仕事における武器も増やして、物が一杯の生活をしたらいいと思う。そして、あるていど歳をくってから、自分に必要なものを取捨選択すれば。

断捨離に限らず、ライフハックにおいて、そのやり方が為になるかどうかって人によるけど、その中の要因に年齢があると思う。
15分の昼寝がよいって話は若い子にはむりじゃんって話。若い子はがっつり寝ちゃうじゃん。10代と20代と30代では睡眠の質とか新陳代謝が違うから、それぞれに適した睡眠時間と昼寝の方法があるはずだよね。

そういうのがわからずに、僕は色んなライフハックに手を出して長続きしなかったのもいっぱいありまして。なので、ここでも「生活を便利にしていこうのコーナー」は書くけど、誰に適してるかどうかも考えていきたいのです。

断捨離を勧めるのを若いかそうでないかって書き方にしてしまったけど、ようは変化したいかどうかってことであって、若い人は変化してたらいいと思うし、変化している人は若いってことでいいんじゃないかな。僕は断捨離してますが、若いつもりですよ。若いつもりですよ。

私はモモになりたい。

本を1つ読んだので書きます。
『愛と癒しのコミュニオン』
鈴木 秀子 著

Amazon『愛と癒しのコミュニオン』

この本はコーチングの越智さんの先輩の方から薦められた本でして、コーチングの人たちが何をしているのかが書いてあると。コーチたちはかなり色んな手法を使ってコーチングをしていると思うんですが、その中の傾聴について書いてあるといわれて読みました。

かなり派手な言い方になりますが、この本には人が確実に幸せになる方法が書いてあります。もし全人類がこの本にあることを実行できたらこの世界は数倍優しく平和なものになるはず。こんな書き方すると宗教にはまっちゃった人みたいだなって自分で思うけど(笑)
ですが、この本の前半に書かれたものは宗教や精神論というよりはスキルやノウハウとして実行可能な方法が書いてあって、それが結果として人の心に平穏をもたらせるものだと思います。
後半は魂のつながりであるコミュニオンについて書かれていて、ここはかなり宗教的。魂や愛や祈りについて直感的に理解できない人にはなじまないかも。なじまなくてもやがて理解できるようになるとは思うけど。

それよりも前半にでてくる「アクティブリスニング」と「天使の観察」については宗教とかではなくスキルだと思う。禅と同じ。考え方の話であって、すべての人がトレーニングで身に付けれるものです。できればこの本を買って読んで欲しいので全部は書きませんが、この「アクティブリスニング」と「天使の観察」は僕自身がこれまでなんとなくやってきたことだし、コマ撮りのアイデア出しのときにもやっていることだと気付いたので軽く紹介しておきたいのです。

アクティブリスニングとは人の話をどうやって聞くかというやり方なんですが、ミヒャエル=エンデの『モモ』という本はご存知でしょうか。灰色の男たちが人々の時間や心の余裕みたいなものを奪ってしまい、主人公のモモがそれを取り返そうと冒険するファンタジー児童文学。読んだことない人は読んだらいい。

その中で本筋とは別で、モモが持っている特別な能力というのがでてきます。それが「人の話を聞くこと」というもの。悩みを抱えている人がモモの前にやってくるとその人自身が自分からどんどんと話をしてしまい最後は自分で解決策を見つけれるようになるというもの。モモはアドバイスをするでもなく、その人の話をただじっと聞いているだけ、というエピソード。

『愛と癒しのコミュニオン』にも『モモ』のこの部分について書かれています。

僕はモモを読んだことがあったので、この話がすっと理解できました。
アクティブリスニングとは人の話を聞き続けることで、最終的に話し手が自分で問題の原因に気づき解決策を自分で見つけれるようになる手法です。

じゃあ、具体的にアクティブリスニングは何をしているかというと、一切の意見を言わずに「うんうん」という相槌だけをするものです。「それは良いね」とか「それは良くない」「こうしてみたら?」みたいな意見は一切言わない。相槌か「そう思っているんですね」という確認くらい。見た目としてはそれしかしていない。でも人はそんなことは簡単にはできない。話を聞いているときは、相手の話について色々と考えるし話の内容に喜んだり不快に思ったりしてしまいます。アクティブリスニングの聞き手はそのとき何をするかというと、相手の話に対して自分の心が色々と反応しているのをひたすら見続けます。この著者の鈴木秀子さんは(よくは知りませんが)キリスト系シスターらしいので天使という言葉を使って「天使の観察」という言い方をします。つまり自分の斜め後ろくらいに天使がいて、その天使になったつもりで自分を見つめ続けるということ。自分がいま楽しそうか、相手の話に不快感を抱いているかなどなど、ひたすら天使の視点で自分をみます。天使という言い方をしているけど、これはつまり自分の客観視。

共通しているのはアクティブリスニングも天使の観察も目の前に起きていることに対して良い悪いの判断をしないこと。アクティブリスニングだったら話し手の内容に対して善悪の判断をせず、ただ話すのを促すだけ。天使の観察なら聞き手である自分の状態に良い悪いの判断をせず、客観視の結果を心で報告するだけ。判断をしないし、結論を出そうとしない。

これは禅の瞑想と同じことだと思いました。本書でも仏教や瞑想についてふれています。僕は瞑想の本も読んだりして簡単なものを何度かやったことがあるんですが、瞑想している時はいろいろな考えごとが浮き上がってくるのですが、それをすべて横に置いておくということをします。良い悪いの判断をしない。

アクティブリスングなら話し手が自分で話をつづけていき、結論を出そうとしないので話題はうろうろしていくのですが、その結果、出てきたエピソードには共通のテーマや問題点があるのがわかり、自分が本当に気になっていたことや自分の考え方を決定付けた思い出に気づいたりするのです。原因に気づき、それとほぼ同時に、そこで自分がどうしたらいいかに気づきます。これはコーチングをうけた僕の実体験としてあります。問題の原因と解決方法は話し手自身が発見するんです。

「天使の観察」の方は話を聞く時以外も日常生活の中でもひたすらしていきます。すると、自分がどういう時に何を感じるか、どういう時に自分がどう振る舞うかを観察できます。そしてそれは自分の行動の1つひとつがどういう自分の気持ちから発生したものかが分かるようになり、自分が何を考えているかが分かるようになります。自分の考えと行動の因果関係がわかると、究極的には「他人によく思われようとする行動、見栄を張る行動、愛されようする行動」をやめて自然体で生きていけるようになります。そして終いには、他人に愛されようとしないが故に自然に振る舞えるようになり結果として他人に愛されるようになる。この結論がなかなかやばいと思いました。素を出す人は愛されるというのはわかっていましたが、その素を出せるようにするテクニックが天使の観察にある。他にも方法はあるかもしれないけど、僕は今のところこれがもっとも具体的な手法だと思いました。

最終的にこの本では「自分で自分を愛せるようになり、他人を愛せるようになる」方法が書いてあります。キリスト教の引用も多いし魂という言葉もでてくるけど、僕としては理解して納得できるものでした。誰にでもってわけにはいかないけど、オススメしたい。当たり前ですがここで書いたこと以上にたくさんのエピソードやノウハウが載っています。

特に天使の観察はみんなができるようになったらとてもいいと思う。平穏とか落ち着きを手に入れられます。逆に、アクティブリスニングは大事だけど天使より優先度は低くていいのかな。話し手が「自分の話を聞いて欲しい」って思ってる時じゃないと意味がないし。数日前の日記「No.1キャバ嬢になりたい」で書いた後に気づいたことだけど、普段の会話って情報交換とか相手から意見をもらいたくてしていることの方が多いよね。意見を求めているのにアクティブリスニングされたら話し手はイライラするわ(笑)

ん、こんなところかな。アイデア出しにつながる話はまた今度書きます。