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30代で作っておくべき1000のコマ撮り

赤ちゃんのうんちがヨーグルトの匂いに変わってきた。

うんちが臭かろうが、赤ちゃんはかわいい。

赤ちゃんがかわいくっても、くさいものはくさい。

そして、うんちやゲップの音がびっくりするくらいでかい。

 * * * * * * * * *

本を読みました。

『松下幸之助 若き社会人に贈ることば』PHP文庫

matsushita

amazon

知らなかったですが、パナソニックって出版もしてるんですね。
グループ会社というのか。

松下幸之助さんを経営者として尊敬していると言った知り合いが何人か周りにいて、それで気になって読んでみました。

すっごい良いことがすっごいいっぱい書いてありました。全ページ良いことって感じ。「こんなのキレイごとだよ」って言われかねない。なんだろ、いろんなことについて書いているけどどれも精神論で、結局のところ「素直な心」が大事ということについて書いているのかな。ビジネスにおいても本当に大事なことはそういった精神論になるだろうなと思うので、松下さんの言う通りだと思った。こういう素直な心で謙虚さと向上心を持ち続けたからパナソニックは大きな会社になったんだろう。それがよく分かる本でした。

で、ちょっと僕が言いたいのがここからずれるんですが。
この本はすごく好きでした。読みやすい。すべておじいちゃんの語り口調で綴られていて読みやすいんです。これと似た印象だったのは養老孟司さんの『バカの壁』。あれもすごく読みやすかった。いろんな理論や考え方がすべておじいちゃんが子供にでも語るかのように書かれていて、話が1つの流れを持っていて小説のようだと思った。1つの話題が終わって次の話題に行くときもつなぎの言葉があって、たまに前に話した内容に戻ったりしてもちゃんと1つの結論につながるように語られているというか。

『若き社会人に贈ることば』はいろんな文章からの抜粋の本なのでそこまでの流れはないですが、語り口調というのは同じ。僕は、こういう本の方が好きみたいです。

逆に馴染めない本もありまして、その話がしたい。

前にザ・ビジネス啓発本!って感じの本を読んだことがあるんです。PDCAサイクルという手法がありまして、どういうのかというと、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返して、いろんな行動の改善をしていこうという手法。その手法にからめた働き方についての本でした。

これが、話が頭に全然入ってこなかったんです。PDCAは別に良い。良い方法でしょう。
だけどその本の書き方が「この本には3つのカテゴリーがあります、1つのカテゴリーには3つのテーマがあります、1つのテーマには3つのステップがあります~」みたいに全部の話がブロックに分かれていて、その上で11つのブロックについて説明されるんです。(なぜか全部3つだった)それで読みすすめて1つの章とか節を読み終えたときに(あれ、結局この部分の目的は何だったっけ?)ってなんて、数ページ前まで読み返して(そうそう、これが目的だったわ)となる感じ。

その本の書き方が悪かったという話なのかもしれないけど、それよりも僕としては「1つの話を3つに分類して、その1つをさらに3つに分類して~」みたいな書き方が馴染めなかった。全部バラバラにして説明されて、それぞれの関連がわかりにくくなってる印象。そんなに分解して説明しないとダメなものなのか?という感じ。流れが感じられないのが僕にとって辛かったのです。あー、それを言うとPDCAもダメだったのかも。行動して改善するってことを4つも段階にわけて説明しないと分からないものなの?とも思った。親切丁寧だけど。いや、僕も詳しく説明してほしいときがあるからこれの否定をそんなしたいわけでもないけど、なんか改善していこうという内容よりもその4段階っていう解説の仕方が馴染めなかったかな。そうだね、それそのものの善し悪しでなく、馴染めるかどうかかな。そっちが大事になってる。

それとこのビジネス本を読んでわかったのが、この本は普通のサラリーマンを対象にした、サラリーマンが書いた本ということ。当たり前だし、いまさらって感じですが。出てくる具体例とかが全部サラリーマンについてなんです。「通勤中にこんなことができます~」「会社の先輩に相談してみて~」「同僚とこうして~」「グループで企画を~」とかとか、残念ながらどれも僕に当てはまらない。

そうそう、数年前に「朝活」という言葉が出ましたよね。出勤の前に英会話の勉強をするとかカフェで資格の勉強をするとか、そういうやつ。あれは自宅と仕事場が別で、出勤時間が厳格に決まっている人にしか使えないもの。家で働いてるフリーランスがそれをやっても、ただただ自分が仕事をはじめる時間が遅れるだけなんですよね。

その本を読んだのは4年くらい前かな。世の多くの人はサラリーマンなのは知ってたんですが、その本まるまる1冊が僕に馴染めなかったことに当時ショックを受けたのです。

それでもっと自宅勤務のフリーランス向けの本とかないもんかなって思ってます。

フリーランスでコマ撮りやっている人向けの啓発本とか誰か書いてくれないもんかね。

僕も猫を助けたい。

先日、名古屋に仕事で行きました。出張ってやつです。
天気が良かったので家を出る前に洗濯物を干しました。
名古屋で打ち合わせをしてきて、夜になって新幹線で帰ってる時にツイッターを見たら、東京のみなさんがゲリラ豪雨に騒いでいて「しまったー洗濯物が出てるー」ってなったんですが、家に帰って洗濯物を触ってみると全然濡れてません。

自分の家のところだけ雨が降らなかったのか、
雨が降って濡れたけどまた乾いたのか。
どっちなのかわかりません。

こんにちは、泰人です。

「SAVE THE CATの法則」という本を読みました。脚本の書き方の本です。ハリウッドで売れっ子の脚本家の筆者がいろいろと書いてくれます。残念ながらこの著者の映画は見たことないですが。この人は脚本を競売にかけて映画会社に売るらしんだけど、脚本1本が100万ドルで売れたりしたんだって。すごいですよね。脚本家ってそんなに夢のある仕事なのか。

内容はですね、精神論的なものとか「良いストーリーを書こう」的なことは全然描かれておらず、主人公の見せ方とか、構成についてとか、なんというか売れてる映画に共通する”型”について教えてくれる本でした。各シーンに必要なページ数まで書いてある。

僕はすごい面白く読めました。ハリウッドの映画が世界でうけるのがよく分かる。こういうルールにのっとれば、誰にでも楽しめる作品になると思う。誰にでも伝わるやり方っていうのが延々書いてある。

それに対して日本の映画とか、最近僕が見たアニメとかはこのルールには全然あってないなーってことを思った。僕は好きだし日本でヒットしてるかもだし、オリジナリティがあるかもだけど、世界でヒットするとは思えないなー、その理由がこういうことかもなーって。
日本の作品てほとんどがそんな印象ですが。「日本のアニメ大好き!」っていう外人には受けても、世界中の人にうけるかっていうとやっぱ違うんだよね。

うん、でも逆にね、この本の通りに書こうとするとハリウッド映画によくあるやつになっちゃいそうなんですけどね。売れる作品を作ろうとするとそうなのかな。その上でオリジナリティとか発揮できればいいんだろうけど。

後半にでてくるアドバイスがすごいなって思った。「君は脚本を書き終えたばかりだろ?そしたら数日は遊んで、自分の脚本を読み返してみよう。どうだ、クソみたいな脚本だろ?」とか言い出して、なんでその脚本がつまらないものになってしまったのか、原因とその解決方法を書いてるんです。それがすごい的確なことを言ってると思うんだよ。ここに書かれているつまらない脚本の落とし穴はあるあるネタなんじゃ、ってくらい的を射ていると思う。脚本書いたことないけど。
僕は脚本に関する本を読んだのはこれが初めて。それで色々と紹介されているルールやテクニックが面白かったわけですけど、僕が面白いと思えたのは、僕がこの本を読む前にすでに作品を作っているし、こういうルールに縛られないで自分でお話を考えれるっていう思いがあるからかもな、って思った。やや他人事のように面白かった。

つまり、まだ脚本を書いてない人がこの本を読むと、ルールが多すぎて、ハリウッド脚本術養成ギプスをはめられて、がんじがらめになりそう。それは良くないと思う。このことはちょっと前に日記に書いたね。僕はそれを簡単に脱げるけど。

ものを作る時にハートとテクニックが要ると思うんですが、ハートを見つける前にテクニックを手にいれようとすると失敗する気がするんだよね。なんとなくですが。じゃあどうやって自分の中のハートを見つけるかって話になるけど、それの見つけ方はわかんないな。あー、間接的なやり方なら知ってる。こんど書こう。

ただねー、ネーミングセンスはすごい良いなーって思った。
題名の「SAVE THE CAT(猫を助けろ)」は脚本のルールの1つなんですけど「主人公は最初に子猫を助けろ」っていうルールなのね。観客に主人公はいいやつだって思わせるためなんだけど。いいやつだって思わせる以外にも共感をもたせようとか、主人公の見せ方について色々と猫以外の例についても書いてあるんだけど、それらのルールをひっくるめて「SAVE THE CATの法則」ってまとめて名付けてるところがすごい。なんか口に出して言いたくなる3単語。他にも「Pope in the Pool 」(プールのローマ教皇)っていうルールがあるけど、これも韻を踏んでる感じでかっこいい。こっちは「映画内で状況説明をどうやるか」ていうルールの話なんだけど。法則名と内容が一見ではつながらないけど、意味を知れば納得するし印象に残る名前だと思う。

この本を読んだ感想は、ネーミングセンス欲しいなーって思いました(笑)

あと、脚本書いてみたいなーとか、何か映画を見たいなーとか思いました。

私はモモになりたい。

本を1つ読んだので書きます。
『愛と癒しのコミュニオン』
鈴木 秀子 著

Amazon『愛と癒しのコミュニオン』

この本はコーチングの越智さんの先輩の方から薦められた本でして、コーチングの人たちが何をしているのかが書いてあると。コーチたちはかなり色んな手法を使ってコーチングをしていると思うんですが、その中の傾聴について書いてあるといわれて読みました。

かなり派手な言い方になりますが、この本には人が確実に幸せになる方法が書いてあります。もし全人類がこの本にあることを実行できたらこの世界は数倍優しく平和なものになるはず。こんな書き方すると宗教にはまっちゃった人みたいだなって自分で思うけど(笑)
ですが、この本の前半に書かれたものは宗教や精神論というよりはスキルやノウハウとして実行可能な方法が書いてあって、それが結果として人の心に平穏をもたらせるものだと思います。
後半は魂のつながりであるコミュニオンについて書かれていて、ここはかなり宗教的。魂や愛や祈りについて直感的に理解できない人にはなじまないかも。なじまなくてもやがて理解できるようになるとは思うけど。

それよりも前半にでてくる「アクティブリスニング」と「天使の観察」については宗教とかではなくスキルだと思う。禅と同じ。考え方の話であって、すべての人がトレーニングで身に付けれるものです。できればこの本を買って読んで欲しいので全部は書きませんが、この「アクティブリスニング」と「天使の観察」は僕自身がこれまでなんとなくやってきたことだし、コマ撮りのアイデア出しのときにもやっていることだと気付いたので軽く紹介しておきたいのです。

アクティブリスニングとは人の話をどうやって聞くかというやり方なんですが、ミヒャエル=エンデの『モモ』という本はご存知でしょうか。灰色の男たちが人々の時間や心の余裕みたいなものを奪ってしまい、主人公のモモがそれを取り返そうと冒険するファンタジー児童文学。読んだことない人は読んだらいい。

その中で本筋とは別で、モモが持っている特別な能力というのがでてきます。それが「人の話を聞くこと」というもの。悩みを抱えている人がモモの前にやってくるとその人自身が自分からどんどんと話をしてしまい最後は自分で解決策を見つけれるようになるというもの。モモはアドバイスをするでもなく、その人の話をただじっと聞いているだけ、というエピソード。

『愛と癒しのコミュニオン』にも『モモ』のこの部分について書かれています。

僕はモモを読んだことがあったので、この話がすっと理解できました。
アクティブリスニングとは人の話を聞き続けることで、最終的に話し手が自分で問題の原因に気づき解決策を自分で見つけれるようになる手法です。

じゃあ、具体的にアクティブリスニングは何をしているかというと、一切の意見を言わずに「うんうん」という相槌だけをするものです。「それは良いね」とか「それは良くない」「こうしてみたら?」みたいな意見は一切言わない。相槌か「そう思っているんですね」という確認くらい。見た目としてはそれしかしていない。でも人はそんなことは簡単にはできない。話を聞いているときは、相手の話について色々と考えるし話の内容に喜んだり不快に思ったりしてしまいます。アクティブリスニングの聞き手はそのとき何をするかというと、相手の話に対して自分の心が色々と反応しているのをひたすら見続けます。この著者の鈴木秀子さんは(よくは知りませんが)キリスト系シスターらしいので天使という言葉を使って「天使の観察」という言い方をします。つまり自分の斜め後ろくらいに天使がいて、その天使になったつもりで自分を見つめ続けるということ。自分がいま楽しそうか、相手の話に不快感を抱いているかなどなど、ひたすら天使の視点で自分をみます。天使という言い方をしているけど、これはつまり自分の客観視。

共通しているのはアクティブリスニングも天使の観察も目の前に起きていることに対して良い悪いの判断をしないこと。アクティブリスニングだったら話し手の内容に対して善悪の判断をせず、ただ話すのを促すだけ。天使の観察なら聞き手である自分の状態に良い悪いの判断をせず、客観視の結果を心で報告するだけ。判断をしないし、結論を出そうとしない。

これは禅の瞑想と同じことだと思いました。本書でも仏教や瞑想についてふれています。僕は瞑想の本も読んだりして簡単なものを何度かやったことがあるんですが、瞑想している時はいろいろな考えごとが浮き上がってくるのですが、それをすべて横に置いておくということをします。良い悪いの判断をしない。

アクティブリスングなら話し手が自分で話をつづけていき、結論を出そうとしないので話題はうろうろしていくのですが、その結果、出てきたエピソードには共通のテーマや問題点があるのがわかり、自分が本当に気になっていたことや自分の考え方を決定付けた思い出に気づいたりするのです。原因に気づき、それとほぼ同時に、そこで自分がどうしたらいいかに気づきます。これはコーチングをうけた僕の実体験としてあります。問題の原因と解決方法は話し手自身が発見するんです。

「天使の観察」の方は話を聞く時以外も日常生活の中でもひたすらしていきます。すると、自分がどういう時に何を感じるか、どういう時に自分がどう振る舞うかを観察できます。そしてそれは自分の行動の1つひとつがどういう自分の気持ちから発生したものかが分かるようになり、自分が何を考えているかが分かるようになります。自分の考えと行動の因果関係がわかると、究極的には「他人によく思われようとする行動、見栄を張る行動、愛されようする行動」をやめて自然体で生きていけるようになります。そして終いには、他人に愛されようとしないが故に自然に振る舞えるようになり結果として他人に愛されるようになる。この結論がなかなかやばいと思いました。素を出す人は愛されるというのはわかっていましたが、その素を出せるようにするテクニックが天使の観察にある。他にも方法はあるかもしれないけど、僕は今のところこれがもっとも具体的な手法だと思いました。

最終的にこの本では「自分で自分を愛せるようになり、他人を愛せるようになる」方法が書いてあります。キリスト教の引用も多いし魂という言葉もでてくるけど、僕としては理解して納得できるものでした。誰にでもってわけにはいかないけど、オススメしたい。当たり前ですがここで書いたこと以上にたくさんのエピソードやノウハウが載っています。

特に天使の観察はみんなができるようになったらとてもいいと思う。平穏とか落ち着きを手に入れられます。逆に、アクティブリスニングは大事だけど天使より優先度は低くていいのかな。話し手が「自分の話を聞いて欲しい」って思ってる時じゃないと意味がないし。数日前の日記「No.1キャバ嬢になりたい」で書いた後に気づいたことだけど、普段の会話って情報交換とか相手から意見をもらいたくてしていることの方が多いよね。意見を求めているのにアクティブリスニングされたら話し手はイライラするわ(笑)

ん、こんなところかな。アイデア出しにつながる話はまた今度書きます。