カテゴリー別アーカイブ: ものを作るときの話

長期的視点に立った営業活動を

皆さま、こんにちは。

昨日、仕事を1つ納品できました。やったー!ダークソウルDLCを遊ぶぞー!

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 そ れ は さ て お き

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先週の土曜にリーダーミーティングというのがあって、そこへ行って喋ってきました。

その日の様子。主催者、大関さんのブログ↓

http://ameblo.jp/artist-field/entry-12213275032.html

僕はどんな人が聞きに来るのか分からなかったので話すことは特に決めず、その場で質問をもらったりしながら臨機応変に話しました。その方が受講者さんの望むものを提供できるのではないかと思ったので。そこで話したことをいくつか書こうと思います。

【 長期的視点にたった営業 】

僕が話す前に大関さんが良い営業と悪い営業について話されてて、それを受けて考えたことを話しました。

僕はコマドリストとして営業をしたことがほとんどありません。キラメキにマネージメントをお願いするようになったときにプロデューサーたちと一緒に広告代理店に営業に行ったことがあるだけで。キラメキはCM制作会社なので広告代理店に行って「今までこんな仕事をしてきました」「こんな監督が所属しています」みたいなことを話すのです。そういうのに付いていって「今度キラメキに所属した竹内です。コマ撮りやってます」と言って自分の作品を見せて、どんな感じで撮影したかを話しました。それも23回くらいしかしてないです。

その営業が上手くいったかは分からないです。たぶん、一般的な意味で言えば上手くはいってないです。なぜなら「では今度コマ撮りの企画があったら泰人さんにお願いしますね」と言ってもらえたとしても、その人のところにコマ撮り企画がくるのは3年後か5年後かって話なんです。世の中、コマ撮りの仕事はそんなに多くないです(少なくないけども)。だから営業してもすぐには仕事にならないのです。

なので必然的に僕の考えは長期的なものになります。3年後とか5年後になって、その人のところにコマ撮りの仕事がきたときに僕のことを覚えててもらえるかどうか。そういうことを考えるようになりました。

友達にも似たような話があります。
東京国際アニメフェアみたいなイベントに友達のアニメ作家たちがブースの出展をして、いろんな会社の人と名刺交換をしたりしてます。そのイベントの打ち上げで「何か仕事に繋がった?」と聞いても繋がったという人は1人もいないんです。名刺交換をたくさんしても、自己紹介をしあうだけで終わってしまい、すぐに仕事には繋がらない。でも1年後とか数年後の忘れた頃に「あのときのイベントで名刺交換した者ですが~」と連絡がきたりする。そういうものです。

僕の個人的な体験としては、あるとき撮影のボランティアスタッフがほしかったときに助けてくれた人がいました。その人は3年前に僕が応募した映像コンペの審査員をしてた方で、僕の作品をずっと覚えててくれて、その人が僕がボランティアスタッフを集めてるのを知って、繋がりのある美大に声をかけてくれて美大生が集まったのです。3年間、連絡をとったことも無いのに!すごくいい人。その映像コンペで僕の作品は入選くらいで止まったし、そのコンペが仕事に繋がったりはしなかったけど、3年後に助けてもらえたわけです。

だから営業がすぐに何かに繋がらなくても落ち込む必要はないという話。

そしてもう1つ大事なのは、その3年後まで僕がコマ撮りを続けてることが必要だということ。誰かと出会って、その人が3年後に仕事を僕にあげようと思ったとしても、そのときに僕がコマ撮りをやめて転職とかしてたら、その3年後の仕事は実現しないということになる。その未来の運命がどっかに消えるんです。その未来の運命を無くさないために、自分の仕事をその時までに続けるのが大事なのかも。いま仕事がなくとも、耐えて生きていかねば。

まぁ、これは上手くいった人だけが言える結果論的な成功体験ではありますが。でも上手く行くまで耐えるというのは大事だと思う。すぐに結果が出るなんて思っちゃダメだと思う。

と言っても、貯金がある限りかな。お金もなくなって死んじゃうってなったら何か他のことをしないといけないでしょう。

そして、僕が考える長期的営業のもう1つのやり方。それは「その人が僕のことを他の人に話してくれるか」これがすごく大事なことだと思ってます。

それと同時にですね、「納品する仕事1つひとつがその人の営業ツール」だということ。

僕の場合ですね納品したあとに代理店の人や制作会社の人たちが「この間、コマドリストって名乗る監督と仕事したんだけどさ、これ見てよ」って誰かに話してもらえるかどうか。それが僕の営業です。つまり、一緒に仕事をした人たちに僕の営業マンになってもらうということ。

その為には誰かに話したくなるようなクオリティの仕事をしないといけないわけです。

これをよくある言葉にすると「目の前の仕事をきっちりやる」ということ。この言葉がただの精神論だと思ってる若い人が多いんじゃないかな。これは効率的な営業の方法を表した言葉だと思うのですよ。一緒に仕事をした人が再び仕事を持ってきてくれたらその営業は成功したと言えるし、その人が誰かに僕のことを話してその知り合いが僕に仕事をくれたならその営業で顧客が増えたと言えるわけです。一緒に仕事をする1人の先にはその人の知り合いという名の潜在顧客が100人は繋がってるんですよ。1人を相手にするってことは100人を相手に営業してるようなものです。だけど、その100人への営業が実現するかどうかは、最初の1人が誰かに僕のことを話そうと思うかどうかであり、それは今やってる仕事がいいものになるかどうかが鍵なわけです。

うん、だんだん言葉が派手になってきてしまった。これはもう精神論かな。営業の話はおしまい。

他のフリーランスの人たちって営業のことどう考えてるんだろう。もっと短期的に仕事がまわる仕事もあるだろうから、この考えがコマドリスト以外にどれくらい通用するのかわかりません。自分の意見ばかり書いてて、まわりが気になるよ。でわでわ。

お客さんの評価を気にしない話

小説家の森博嗣の本で書いてあったことなんですが

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新作を発表すると
「今までで一番面白かったです」というお手紙と
「今までで一番面白くなかった!」というお手紙が半々届く。
毎回、半々届く。

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だそうです。

半々かはわかりませんが僕も似た経験があります。コマ撮りを作って友人とかに感想を求めるわけですが、1人目が「いいね」って言ってくれていい気になってると2人目で「よくないね」って言われて凹む。逆もあります。良くない、って連続で言われたあとにベタ褒めしてくれる人が現れるってことも。

それで、全体として良い評価が多いのが良作なんだと思いますが、それでも良くないって言うお客さんも何%かはいるわけで。良くないってみんなが言ってる作品にだってファンは居るわけで。

もう一人一人の感想に一喜一憂してらんねーよ!という話かもしれない。

まあ、一喜一憂するんですけどね。

そういうときに、森博嗣の「どちらも半々いる」という言葉を思い出すと、少し気が楽になります。

 

自分の評価があてにならない話

これはアニメ監督の新海 岳人さんが言ってたことで、そうだよなーって思ったことを紹介したい。
(ちなみに新海 誠ではありません。『かよえ!チュー学』『あはれ!名作くん』とかの監督)

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自分が作品を作って「これはよく出来た!90点くらいの出来だろう!」と思って発表しても、お客さんのリアクションは80点とか70点くらいだったりする。
逆に「今回はダメだったなー。50点くらいの出来だわ」と思って発表しても、お客さんのリアクションは60点とか70点だったりする。

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多分、この話は8年か9年くらい前に聞いたんです。

作品というのはお客さんに見てもらってなんぼなわけですが、自分が思っている評価とお客さんが思っている評価は全然違うという話です。
良いと思った部分が伝わってなかったり、逆にそこがよくないと言われちゃったり。自分が悪いと思っている部分をお客さんは全然気にしてなかったり。しかも自分がまったく気にせず作った部分に注目をして「ここの演出がいいね!」みたいな反応をしてくるお客さんもいます。予想外の反応で戸惑うこともしばしば。

良くも悪くも、自分の評価はお客さんの評価と違うという話。

だから自分の評価は気にするなという話。

気にせず作れ。