月別アーカイブ: 2016年11月

静岡でおしゃべりします。

大阪に続きまして、静岡でもおしゃべりします。

【イベント名】
静岡産業大学情報学部
情報デザイン研究センター特別講義2016 デザインのいま vol.2
「映像コンテンツの現状と可能性
コマドリストが語る映像表現の現場」

静岡産業大学のサイト
http://www.ssu.ac.jp/

主催
静岡産業大学情報学部情報デザイン研究センター

【日時】
2016年11月15日(火)
16:30~18:00

【場所】
静岡産業大学情報学部(藤枝キャンパス)
ウィステリアホール

入場無料です、
一般の方、高校生のも聴講できます!

ポスターがこちら。

161115_dn_01

pdfはこちら

『オオカミとブタ』のぶたちゃんのお尻ですね。斬新。僕も学生の時はこういうデザイン好きだったなー。白と黒と明朝体とモチーフ1個をドーンって感じ、好きだったなー。

【内容とか】
こちらの大学では以前にコマ撮りのワークショップ授業をやったことがありまして、久しぶりに伺います。

対談とかではなく僕が1人でしゃべります。
トークテーマは硬そうな言葉で色々と書いてますが、できるだけ学生たちの為になることを言いたいと思っておりむす。いらしてくださいまし。

大阪でおしゃべりします。

ちょっと大阪でトークするのでその告知です。

【イベント】
ISCA展示会

INTERNATIONAL
STUDENTS
CREATIVE
AWARD

https://kc-i.jp/activity/award/isca/2016/

【日時】
2016年11月10日 13:00-14:00
(イベント自体は9日と10日あります。泰人が登壇するのは10日)

【場所】
大阪
グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ

イベント会場へのすごい的確なアクセス方法はこちら
http://www.kc-space.jp/accessmap/eventlab/

その他のイベントの内容はこちらのpdfをごらんください。
https://dokugyunyu.boo.jp/sonota/161110_ISCA_info.pdf

入場料は無料です。

【内容】
ISCAという学生の映像作品やメディアアート的なもののコンペの授賞作品の展示会です。ISCAの前身がBACA-JAというコンペでして、いまから9年くらい前にそのコンペで僕の『オオカミとブタ』が最優秀賞を授賞したことがありました。そのご縁で、コンペのOBとしてトークします。

ポリゴンピクチュアズの塩田社長をホストに僕と寿司くんがしゃべります。

寿司くんは『寿司くん』を作った人だよ!

あと岡崎体育の『MUSIC VIDEO』を作った人!

天才かよ!

寿司くんのTwitter
https://twitter.com/koyammer

学生から近い立場のプロとして色々と話すと思います。あ、新しく作った名刺を配りたいから、誰か会いに来てください。よろしくおねがいします。

いい作品を作っている人ほどいい人

前回の利他的について関連した話を思い出したのでまずそれを。

詳しくは知らないのですが友人から聞いた話。

CGの仕事をしている人がハリウッドにいってきて爆発のCGを勉強して日本に帰ってきたそうです。その人が勉強してきたやり方は日本ではまだ知られていなかったので、その技術を独占して仕事をするだろうとまわりは思ったのですが、なんとその人は爆発エフェクトの講習会を開いたそうです。自分だけが持っている技術をみんなに教えてしまったのです。だからその人の仕事は増えないだろうと思ったら逆に爆発エフェクトの仕事がたくさん来るようになったそうです。なぜならその講習会をうけた人たちが「爆発ならあの人だよ」と仕事を回してくれたから。講習会を開くことでその人は爆発エフェクトの第一人者になってしまったのです。その結果、仕事が増えた。

もちろん海外にいって勉強してきたことが大事なわけですが、これも利他的な行動が結果的に自分を助けた例でしょう。かつ、講習会を開くことが自分の営業になっていたわけです。もし自分の技術を誰にも教えなかったら、自分の存在をどこまで広くアピールできるでしょうか。講習会を受けた受講者たちは後に「この人から教えてもらった」と同業者に言うことでしょう。しかも「講習会を開いたいい人」として伝わっていくでしょう。これが他人を営業マンにするやり方であり、利他的な生存戦略の一例だと思うのです。

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 い い 人 の 続 き

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今日は「いい人」について前回とは違う視点で話します。

芸工大と武蔵美を出て、それぞれで卒業制作展を見てきて、そのあとフリーランスになってコマ撮りやイラストアニメの作家たちと友達になって分かってきたことがあります。それは

「いい作品を作っている人ほどいい人」だということ。まちがいないです。

卒業制作でいい作品を作った人は、卒業後は作家になるなり、自分が目指した方面の会社に就職してます。

それに対してたまに(ちょくちょく?)いるのが「お前の4年間はただの思い出づくりなのか?」と言いたくなるような微妙な卒業制作。そういうのを作った人はどういう人かというと、簡単に言って不真面目で、卒業後は自分が勉強してきたこととは全く関係ない会社とかに就職します。

芸術もスポーツと同じと思ったらわかりやすいですよ。プレイがうまい人は練習をちゃんとしてる人です。練習をちゃんとしている人は真面目な人です。真面目な人はプレイがうまいです。(才能についてはよく知りません)

他に類を見ないセンスの作品をみて「ぶっ飛んでるなー、作者は天才だなー」って思って、その後に作者に会ってしゃべってみると、どの人もむちゃくちゃ色んなことを考えていることを知ります。「なんとなく作ったらヒットしたんですよー」という人はいない。そんな漫画にでてくるような天才はいない。ユニークな作品を作る人でも「いまの世の中こうこうこうだから、こういう作品が大事じゃないかと思うんすよ~」みたいなことを語ったりします。単純な感想ですが「あー、色々と考えて作ってるんだな」と思わされる。ナンセンスなギャグとか、グロテスクとか、そういう作品の作者もしゃべってみると常識人だったりします。

それは、真面目に作品を作っていれば、作品に対して真摯に接していれば、自ずと自分について・他人について・世間についてを考えざるをえないからです。そして謙虚さとかが出てきます。

アートだろうが、仕事だろうが同じだと思いますが、真剣にやろうと思えば思うほど、考えることは増えていって、結果的に独りよがりではいられなくなり、いい人になっていきます。逆に不真面目な人は自分の心に向かう眼差しも不真面目なので、作っているものもテーマがごちゃごちゃしてたりブレてたりして、ふわっとした中途半端な作品を作りがち。

つまり「いい作品を作っている人ほどいい人」なわけです。いい作品というのは技術のあるなしとは関係なくね。拙くてもいい作品は心を打ちます。

これは、理屈で考えたというか観察の結果です。僕の周りの人たちはいい人が多くて、いい作品を作っていて、全員が順調に仕事をもらっています。「仕事がなくて困ってるんですよ」って相談してきた友人も何人かいましたが、結局彼らも売れました。結果論かもしれませんが、僕は彼らの作品が好きだったので、(やっぱりいい作品を作ってれば売れるわなー)くらいに思ってました。足りなかったのは世間に認知される時間だけだったと思います。あ、そうなると営業が大事って話になるけど、それは、まあ各自でがんばってください。 やり方はよくわからないのです。

はい、というわけで「いい人は仕事がくる」なんてアドバイスにも何にもならない話になってしましました。こんなことをリーダーミーティングで話したわけですが、その後に「じゃあ、どうやったらいい人になれるんだろうか」と悩みました。それで考えたことが次のテーマ。

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どうやって「いい人」になるか

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一応ね、方法を考えましたよ。これもよく言われていることかも知れませんが「今やっている仕事を好きになる」ですね。案件の内容そのもを好きになるか、その仕事を持ってきてくれた人を好きになるか、クライアントを好きになるか、その先のユーザーを好きになるか。どれかでよいです。

好きというのは大事です。そこからやる気が生まれます。やる気があると、アイデアがどんどん出てくるし、クオリティもあがります。何か問題が起きた時にもやる気があるとすぐに解決策を思いつけます。むしろその問題がきっかけで以前よりもいいものが作れたりします。ピンチがチャンスになります。やる気があれば。

でもやる気がないと、問題が起きたときに解決策は思いつきません。「あー、どうしよっかなー」と言って終わってしまいます。解決策が出ないままズルズルとすすんでクオリティは落ちていきます。

やる気の出し方は直接的でなくてもいいです。案件そのもが好きじゃなくても、例えば一緒に仕事をしている人・クライアント・ユーザーのことが好きだったら「この人のためにがんばろう」「この人に嫌われないように作業しよう」と思えます。もし何かのCMの仕事で、自分はその商品を使ったことがないし好きでもなんでもないときに、友人が「この商品いいよね」とか言ってるのを聞いて(へぇー、これ使ってる人いるんだな、このCM作ってることを友人に話したらおどろくな)とか思うだけでもやる気になったりします。

仕事が好きなればやる気がでるし、仕事に対して真摯になれるし、傲らず、いい人になれると思います。どうしても好きになれない仕事をやっていると、やる気がないのって態度に出てしまって周りに嫌われるし、出来上がったものにもやる気のなさがにじみ出ます。バレます。次の仕事は来ません。

なのでアドバイスとして言うならば「その仕事のどこか1部でもいいから好きになること。仕事内容や仕事の相手に対して真面目に接して、やる気を出すこと。そうやっていい人になること」と言えそうです。

そしてそして、わがままな提案をいうなら、「いい人でいつづける為に、好きな仕事だけを選ぶ」という真逆のようなやり方もあるかもしれません。

うーん、どうかな。これはいい方法かな。正直なことを言うと僕が若干この戦略をとっているところがあります。仕事を断らないことがいい人だとは思ってません。みんなもっと嫌な仕事は断ればいいと思ってます。

「どんな仕事でも断りません!」って言ってうまく成長していく人もいますが、僕はちょっと出来ないんですよね。この差が何かはなんとなく分かっているんですが、語るのはまだかな。

話がずれそう。いい人については取り敢えずこれで全部かな。前回も今回も3000字を超えてる、疲れた、寝よう。