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口ばっかりで作品を作らない友人に悩まされている人へ

こんにちは。

ネットでたまに見かける「絵が上手くなる人と上手くならない人の違いの話」(話しというかそういうのをイラストにしたやつとか)。上手くなる人はひたすら絵を描いてて、上手くならない人は「どうしたら上手くなるの?」って友達に聞いてるだけで実際には手を動かさずに聞くだけっていう。

こういう作ってない友人に悩まされる人というエピソードをたまに見ます(悩まされる本人は頑張って作品を作っている人)。

あとは、東村アキコさんの『かくかくしかじか』にも漫画家になった東村アキコさんに「俺も漫画家になれるかなあ?」って聞いてくるけどまだ漫画を描いたことがない人が出てきたよね。そしてその質問をされた東村アキコさんは心の中で(知らねえよ!)って叫ぶっていう。ごめん、うろ憶え、台詞は違うと思う。

イラストや漫画に限らず、そういう「まだ作品を作ってない友人」に話しかけられて悩まされている人たち、美大生とか専門学校生とか、その他の創作をしている人、そんな人へアドバイスが2つあります。

まず1つめ

「どうしたら上手くなるか?」という漠然とした質問へは「1つ作品を完成させて持ってきて。それ見てアドバイスするから。」と言いましょう。正直に言ってアドバイスする方法はこれしかない。出来上がった作品に対してだったら「ここはこうしたらよい」と技術的なことも的確にアドバイス出来ます。わかっていると思うけど。

そもそも作ってない人にはアドバイスが出来ないと思う。方法論のアドバイスというのは、効果があるのかは人によって違うし、効果があるかはそれをやってみないとわからない。そして最終的に伝わる大事なことは抽象的な話だったり精神論だったりするんです。そういう抽象的な話をしたとしても、作ってない人にはその言葉の意味が分からない。分からないんです、残念ながら。

だから最後にこう言いましょう。「作品が完成するまで話しかけるな」と。キビシイ(笑)

そして2つめ。

作品を作ってない友人とのやりとりが煩わしいだろうと思いますが、貴方が作品を作り続けていくと作品を作ってない友人との交友関係はやがてなくなります。おそらく向こうから連絡がこなくなります。そして貴方の周りには作品を作り続けた人だけが残ります。新しく出会う人には口だけの人はいなくなります。作品を作らない人との交流は学校を卒業するまでか、あるいは数年でなくなります。

なぜなら、作品を作ってない人は作品を作る人がまぶしすぎるので。聖なる光で照らされたアンデッド系モンスターと同じです。やがて溶けてなくなります。

若いころの人間関係はごちゃまぜでスタートしますが、類は友を呼ぶので、貴方が作品を作り続けていけば貴方の周りには貴方に似た人が集まるはず。

どうかクラスメイトの事は気にせずにただただ自分の作品を作ってください。

就職したら人間関係がどうなるかは知りません(笑)そして仕事はまた別。

あ、作品作りではなくそれ以外のことで真面目に頑張って生きている人とかはもちろん友達になります。ジャンルを超えて。真面目に生きていれば真面目な人が友人になるし、楽しんで生きれば楽しんで生きている人が友人になるし、その逆もあるし。どの友人だっていいんですが「自分が作品作りをしているのに、作品を作っていない人との関係がわずらわしい」人に向けての文章でした。

ガタガタ言います。

僕は子年生まれ、ねずみなんですが、ずっと前に読んだ「干支に関する話題」的な本でそれぞれの年の生まれの人の性格が書いてあったんですよ。びっくりというか、まあ血液型占いみたいなものなんですかね。それでねずみ年の人のページを見てたら、「嫌なことがあると寝て忘れる」ってあって、僕はその通りだったのでびっくりしたことがあります。イライラしたらもう寝るしかない!寝て、その感情が風化というか磨耗していくのを待つしかない!

当たっててびっくりしたんですが、それよりもびっくりなのが、僕の小中高のクラスメイトは全員(いのししさんを除く)がそうだったというの?!?!それがびっくり。まだこのこと誰にも確認とってない。ねずみさん、そうですか?

血液型占いは根拠ないって話がありますけど、根拠とかどうでもいいよね?4つに分類するのはおおげさな気もするけど、血液型占いって日本だけではやってるんでしょ?日本人だけを4つに分類するなら、世界中の人を4つに分類するよりも精度が高いものができる気がするけど。たぶん、もともと単一民族だから分類しやすそうだったじゃないの?

僕はO型なんですが、広告制作会社のプロデューサーさんが飲み会で「O型とB型って相性いいんですよ。僕はB型なんです。だから泰人さんと僕は気があうんですよ~」って酔っ払いながら言ってきて、悪い気がしなかったので、それ以来B型の人と僕は気があうんだって思い続けてます。

本当かどうかしらないけど、A型って病気になりやすいらしく、子供の頃に病気がちだと親が「手洗いうがいをちゃんとしなさい!」とかってしつけを厳しくするから、結果的にA型は真面目に育つ。それに対してO型は病気になりにくいから、親もそこまでしつけを厳しくしないですむから、結果的に大雑把になる、なんてのを聞いた事があります。病気になりやすいなりにくいは本当か知らないけど、その理屈は面白いなとは思った。

あと、B型は他の人からどう思われるのかを気にする人が多いらしく「私って何型だと思う?」って聞いてくる人はだいたいB型ってのもあったな。

でもね「あなたO型だからこうなんでしょ」って決めつけられるのは嫌ですよね。もっと細かく個人の人格を観察しておくれよって思うよね。ほら、僕ってタイプ別に判断されるのが嫌なタイプだから。

不思議な事など何もないのだよ、関口君

僕が1番好きな小説家は京極夏彦なんですが、それについて書こうっと。

この人の最初の「百鬼夜行」シリーズと呼ばれる京極堂が主人公のシリーズがありまして、それは殺人事件が妖怪にからめて描写されるんですが、最終的に「これは妖怪の仕業ではないです。こうこうこういう事情で殺人事件が起きたんです」って京極堂が解説してみんなが納得する話なのね。
そのあとに出てきたシリーズ『巷説百物語』(こうせつひゃくものがたり)は時代設定が江戸時代末期でして、そこで起きる事件は、殿様が殺人をしてるから誰も止められない、とかそんなまともには解決できないものたちなので主人公たちが必殺仕事人みたいに色々と仕掛けたあげくに「これは妖怪の仕業でした」ってみんなに解説して納得させてしまうという話。前のシリーズと真逆の解決方法なんですよ!びっくりですよ。

更にやばいのがこの巷説百物語のシリーズが進んで『後巷説百物語』(のちのこうせつひゃくものがたり)になると時代が明治になるんですよ。そうなると明治維新の後の人々は「文明開化だぜよ、科学だぜよ、妖怪なんて迷信だぜよ」ってなってきて、人々は怪事件をどう納得するのか!?っていう話でして、ここから先は読んでください。

ほんと京極先生はすごいわー。自分がいままで書いてきた小説をひっくり返してるもの。あと、京極先生が日本語の扱いが一番うまいと思っていまして、そこらへんもちょっと書いておこう。
この方、もともとデザイナーでして執筆にはインデザインを使っているそうで、文章がページをまたぐことが絶対にないんですよ。だから読んでいて止まることがないんですよ。
あと、うまいなーってよく思うのが複数の人が会話しているときにセリフが何個も続いても誰の台詞かわからなくなることがないんです。これすごいですよね。2人のやりとりでさえ、どっちのセリフ?ってなることあるのに。これはキャラクターをちゃんと作っていて話すときの僕・私・俺・わい、とか二人称のおまえ・てめぇ・君・名前をさん付けで呼ぶ・名前を呼び捨てで呼ぶ、みたいのを使い分けているから。だから京極に出てくるキャラクターはどちらかというと漫画やアニメのキャラクターみたいな印象になるんですけど。でもね、読みやすいんですよ。この人の本はどれもめっちゃ分厚くって「レンガ本」とかって言われてて、ニコ生とかで一般の人の部屋が写り込んでる画像があっても本棚に京極の本があると一発でわかるくらい分厚いんです(笑)。それくらい量があっても読みやすいから思ってたより全然早く読み終わります。読んでてつまるところが一箇所もない。さらさら読めます。
あと地の文が三人称だったり一人称の語り口調だったりを使い分けるのがすごい。巷説百物語が特にその使い分けをしているんですが、後(のち)になってその手法がストーリーにがっつり重なったときに鳥肌がたちました。ここまで文体を使いこなすのか!ってビビりました。

ちなみに次に好きな小説家は森博嗣でして、中学と高校にこの二人のミステリーをずっと読んでました。だから自分はミステリーが好きなんだと思って、その後にエラリー・クイーンとかいくつか読んだんだけど、全然はまらなかった。トリックの推理とか全然できなかったし。
というか本当に殺人事件がおきてトリックをあばいて終わるってまるでながいクイズをやっているだけに見えて。
そこで気づいてけど、僕は京極夏彦と森博嗣の思想が好きだっただけで、ミステリーが好きだったわけではないんですね。というか森博嗣の方もそのうちにミステリーどうでもよくなってくるもんね。犯人どうでもよくない?とかトリックはそのうち警察が調べるでしょ?みたいな会話が出てくるの笑った。

そうそうどちらもSFを書いていて、京極夏彦は『ルー・ガルー』森博嗣は『女王の100年密室』。どっちもすごく好き。SFのアイデアがものすごいし、そこで描かれる思想というか人間の考えの変わりようがいい。

あ、『女王の100年密室』にでてくる二人の人物について。BGとマイカジュクって男性がいるけど、あれってビルゲイツとマイケルジャクソンなんじゃないかな。マイカジュクは声が高いっていう描写があるし。ものすごい金持ちになった二人が楽園を作ろうとしたんじゃないだろうか。まあ、森先生のことだから、ちょこっとからめただけだと思うけど。

ほい、今日はこんなところ。